こんにちは、世界の家庭料理教室ことグローバルキッチンスタジオです。
今回でウズベキスタン文化の紹介は最終回です。
最終回では日本人に関係の深いエピソードをご紹介したいと思います。
ウズベキスタンの首都タシケントには「ナヴォイ劇場」と呼ばれる大きな劇場があるそうです。客席1400席を有するレンガ作りで3階建てのビザンチン風建築のオペラハウスです。
なんとこちらの劇場は日本人が作ったものなのだそうです。
第2次世界大戦後に満州で捕虜となった日本人はシベリアなどで厳しい強制労働を強いられておりましたが、そのうちの500人ほどは今のウズベキスタンに送られ、建設途中だったナヴォイ劇場の再建を命じられたそうです。
当時たった24歳だった日本人の隊長は500人が無事日本に帰れるようにはどうすればよいかと考えたようですが、それだけでなくせっかく作るなら日本人が世界からすごいと言われるような立派な劇場を作ろうと考えたそうです。
捕虜としての扱いは厳しいもので食事もまともに与えられず、風呂もろくに入れない状況でした。にも関わらず懸命に作業を行う日本人を見て、現地のウズベキスタン人がパンをそっと差し入れることもあったそうです。そしてパンのお礼にと日本人は余った木で作ったおもちゃを現地の子供達に渡したそうです。
約2年の強制労働を経て、日本人はナヴォイ劇場を完成させ、ほとんどのメンバーが無事帰国することが出来たそうです。
またその約20年後にタシケントは大地震に見舞われましたが、街が全壊する中でナヴォイ劇場だけは壊れることなく、避難所として重要な役割を果たしたそうです。
このエピソードは日本人の勤勉さや技術の高さを象徴する話として、現地のウズベキスタンでも語り継がれているようです。当時、ナヴォイ劇場には「日本人の"捕虜"が作った」と記念碑に書かれていたところを、ウズベキスタンの初代大統領は「彼らは恩人なのだから捕虜などとは書くな」と書き直させたというエピソードも残っております。
これで全3回のウズベキスタン文化紹介を終わりたいと思います。
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